子宮頸がんワクチンとジェンダーギャップ
中高生の娘さんがいる人から、娘に子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)を接種させるべきかどうか?とご質問を受けることがあります。
医学的には、HPV:ヒューマンパピローマウイルスは女性の子宮頸がん、男性の尖圭コンジローマの原因となるウイルスで、主にSTD:性行為感染症の一種です。つまり、AIDS:エイズウイルスや梅毒、クラミジアやカンジダなどと同様に、性行為による感染症で、普通に会話をしたり握手などでは感染しません。
欧米諸国では男女共にワクチン接種が実施されていますが、日本では何故若年女性にばかり強制されるのでしょうか?明らかなジェンダーギャップが存在する、男尊女卑依存症社会の現実があります。
例えばコロナウイルスやインフルエンザウイルスの場合は空気感染や飛沫感染なので、満員電車や職場や学校、医療機関や介護施設など不特定多数の人が集まる空間では老若男女誰でも感染するリスクは存在します。2020年〜2022年コロナ禍パンデミックの際は大規模なワクチン接種が実施されました。
冷静に考えてみると、皇室に生まれた女性はコロナワクチン接種はしても、子宮頸がんワクチン接種を強制されることがあり得ない訳です。しかし風俗業やSNS売春をする人など不特定多数と性行為をする人は、HPVウイルス感染のみならず、梅毒やAIDSウイルス感染もハイリスクです。公衆衛生的にハイリスクの人は様々なワクチン接種の必要性が高いのかもしれませんが、ワクチン以前に正しい性教育が未だ行われていないのが日本の実情です。十分な議論も無しにHPVワクチン接種を強要されるのは、やっぱりおかしいと皆様も感じませんか?
勿論ワクチン接種は強制されるべきものではありません。コロナ禍パンデミックの際も、ワクチン接種しないことで職場や学校や家庭でハラスメントを受けた人が存在したことは記憶に新しいです。そしてワクチン接種による死亡者も現在も副作用に苦しむ人がおられることも事実です。
未来を生きる学生や子供達が、自分自身の生き方と性についてしっかり深く考える、それを私達大人が安全に守る必要性があります。